このプロペラ形状は、風力発電装置としてだけでなく、水中推進用としても優れた性能を持っています。さらに、今回はEVトラックの充電アシストという新たな用途を見出しました。
現在のアメリカの大型トラックは、運転席の前にボンネットがある構造が多く見受けられます。一方、日本のトラックは「キャブオーバー型」と呼ばれ、エンジンの上にキャビンが乗っているため、前方の視界が広く、運転がしやすい構造となっています。
そこで提案です。アメリカのトラックのボンネットの中にこの新型プロペラを組み込む構造にしてはどうでしょうか。アメリカは広大な国土を持ち、トラックは長距離輸送や高速移動が日常的に行われています。たとえば、巡航速度を時速100km(秒速約27m)と仮定すると、これは風力発電機のカットオフ速度に近い条件です。つまり、走行中に安定した風力を得られ、一定の発電量が見込める可能性があります。
発電効率をさらに高める鍵は、プロペラ後方の風の流れをいかにコントロールするかです。風を効率よく外側へ逃がす設計ができれば、発電力はさらに向上します。一般的な風力発電装置が発電に限界を持つのも、こうした空気の流れの制御が難しいためです。この新型プロペラは、流体力学の観点からも最適化が図られており、この課題に応える可能性を持っています。
たとえば、Teslaのセミトラックにこのプロペラ発電装置を搭載してみるのも面白いかもしれません。アメリカのトラックの車幅はおそらく2〜2.5m程度でしょう。ボンネットの内部スペースに効率的な発電機を組み込むことは、十分に現実的です。
この装置によって得られるアシスト電力により、バッテリーの消耗を抑えたり、バッテリーサイズを小型化することが可能になります。これはEVトラックにとって非常に大きなメリットです。
本来であれば、具体的な発電量の試算も提示すべきですが、それは今後の検討課題とさせてください。
以上が、この新型プロペラを「活かす」提案の一つです。